住宅購入失敗記

住宅購入失敗記1 憧れの一戸建て住宅

 

夢のマイホーム・・

賃貸住宅から一戸建てに引越しをすると、最初はその広さに感動します。

私たちも、賃貸のリビングが約12畳だったため一戸建てのリビング約18畳の広さには感激しました。

 

台所も広く、キッチンも横に長い、憧れのカウンターキッチンに大きなテーブル、大きなソファーに大きな液晶テレビ。

 

広いリビングに豊富な部屋数。

間取りとしては一階にリビングと和室、2階に洋室3部屋です。

 

二人で暮らすぶんには一階だけで充分で、赤ちゃんが生まれた後もしばらくは一階だけで充分生活できました。

まさしく一生ものの買い物であったと満足していました。

 

家の中は合計で約100m2あり、駐車は2台(詰めれば3台)、ちょっとした庭スペースも確保でき、一般的な家庭ならば充分な広さといえます。

単純に家だけみれば、やや不動産全体が割高な時期であったことと金利もやや高めの時期だったことを除けば決して購入したことを後悔することはありませんでした。

 

住宅購入失敗記2 6軒並びの配置

 

家自体に不満はなかったものの(もちろんもっと広い家に住みたいという願望はありました)、「購入失敗記」と題するくらい購入したことを後悔した理由としては、隣人関係と家の配置によるものが大きかったです。

まず、私たちの購入した家の配置は下記のようになります。

 

6軒の建物のうち、B、D(私たち)、E、Fがほぼ同時期に売れて、住み始めたのもほぼ同じ時期になりました。

4軒ともほぼ同世代で小さな子供がいる世帯で、運命共同体というわけではないのですが、お互いが仲良くしなくてはならないという意識が強く、また、皆が新築の戸建に引越したばかりで浮かれていたのも相まって、家族間の距離感は近づきすぎるほど近くなっていきました。

このうちBの世帯だけは、次第にD,E、Fの中に無理に入ってくることなく適度な距離感を保つようになります。

 

やがて、売れ残っていたA、Cも値下げしたことにより売れ、6軒の家庭が一つの船の上に乗るようなイメージで住み始めました。

 

住宅購入失敗記3 バーベキュー

私たちが住み始めた頃から半年後の春に、E家族の呼びかけでD、E、Fの3家族がEの庭にてバーベキューをしました。

この3家族の距離感はすでに近くなっており、暖かくなってきたこともあり、もっと親睦を深めるためのバーベキューでした。

 

新築で浮かれている家族たちにとって、仲良く近所付き合いができるのはとても楽しいことであり、自分たちの庭でバーベキューが楽しめるのはとても幸せなことと思いました。

 

このときのバーベキューはとても楽しいものでしたが、一般常識からいえば庭でのバーベキューは近所迷惑以外のなにものでもありません。

煙はもちろんのこと、火を出す危険性、そして一番迷惑なのは大人たちや子どもたちの大きな声ではないでしょうか。

 

バーベキューをしている当人たちは全くといっていいほど、このことに気付いていません。自分の庭でバーベキューができて幸せだと思っています。

 

当然ながら当時の私にも庭先でのバーベキューが非常識という意識はなく、一生の近所付き合いを大切にしていきたいことを考え親睦を深めていきました。

 

その後、3家族でのバーベキューはこれ一回きりで、その後はE家族が単独もしくはE家族の友達で、Eの庭にて頻繁にバーベキューをすることになっていきました。

 

お互いに仲の良い状態のときに、近所の各家族が単独でバーベキューをやることは、それほど迷惑であるとは思いませんが、少しだけお互いに嫌悪感を抱いている状態の場合、その家族がバーベキューをすることは嫌悪感を増長させます。

嫌悪感を抱いている家族(特に大人)の声は騒音以外の何ものでもありません。

特に家同士が近い距離に建っている地域でのバーベキューは本当に迷惑であり、周りの人間は快く思わないため控えたほうがいいと思いました。

 

 

住宅購入失敗記4 車のトラブル

バーベキューをしたり、一緒に飲みに行ったりと、隣家、近所というだけで急速に距離感が縮まっていた私たちですが、私たちとE家との関係にヒビが入りはじめました。

 

これは私見ですが、こうした価格帯の同じ建売住宅を購入すると、深層心理でライバル意識が芽生えるケースが多々あるように思えます。

 

例えばレジャーであったり、洋服であったり、子どもの習い事、車の車種などなど、お互いに自分の家の方が上でありたいという見えない意識が芽生えはじめ、そこから少しずつ関係が悪化していきます。

それらは、ちょっとした会話の中から相手に伝わり、表面には現れませんが徐々に煙たい存在に変わっていくような気がします。

 

 

建売住宅の多くは家と駐車場のみで、決して見栄えが良いとはいえません。

私たちの購入した物件も殺風景であったため、皆それぞれが木を植えたりしながらそれぞれの家をよりよいものへ発展させていきました。

私たちもカーポートや花壇、フェンスなど諸々追加していき、そして6軒のなかで最も大型のミニバンを購入しました。

 

そんなある日、E家の妻から私の妻にメールで苦情がきました。「車が飛び出ている」と。

 

 

確かに少し前に出ていましたが、公道側のA、B、Cも飛び出ているときがたまにありましたし、前の車のときも多少飛び出していたときがありました。

 

メールだから言いやすかったのかもしれませんが、正直あまり気持ちのいいものではなく、いつもいつも猛スピードで一日に何回も車の出し入れをしているE家に対して少し嫌悪感を抱いていた私たちからすると、車が飛び出ているのはもちろん悪いのですが、心のどこかで腑に落ちない部分がありました。

 

これが隣家の苦情第一号となりました。

 

住宅購入失敗記5 木の枝トラブル

車の飛び出しトラブルから約半年後、まだまだE家との関係はそれほど悪化していなかったのですが、苦情第二号がきました。

原因は我家の木の枝がE家にはみ出していること。

 

木のトラブルは調べて見ると世間では多く見受けられます。当然ながら、はみ出す家が悪いと思います。

 

ですが、私たちの間では少し事情がありました。

 

まず、下図が私たちとE家の間取り詳細です。

 

 

当時、建売の低いフェンスがあっただけだったので、フェンスをつけるとE家に話したところ、半分お金を出すから玄関前までフェンスをつけよう、そして玄関前のフェンスに傘やタオルをかけさせてね、という流れになりました。(上記図の上の部分がE家負担のフェンス)

 

今思えば自分の敷地内、しかも境界線に隣家の金銭による構造物を建てるなんてありえませんが(所有権の問題もある)、無知だった私たちは断るのもアレなのでE家の知り合い業者にてフェンスをつけることになりました。

 

そこそこの金額でいざフェンスが出来上がると、私たちの望みからはずいぶんとかけ離れたものが出来上がりました。

そもそも、フェンスをつける理由は目隠しのためであるのに、大人の胸ほどの高さのフェンスに仕上がってきました。(微妙にオシャレなのも気に入らなかった)

 

E家と業者には目線が隠れる高さにしたいと最初に伝えてあったのに、業者の都合なのか金銭的なことでこの高さになってしまったのかわかりませんが、私たちにとっては無意味なフェンスが出来上がりました。

 

E家や業者に文句を言うことができず、その後目隠しのために植栽を開始することにしました。

 

花壇を作り、造園屋に頼んだのでまたまた出費が重なりました。

 

そんな経緯もあって境界線に近い場所に木を植えたわけですが、狭い場所に木を植えるとメンテナンスが行き届きません。

そして木の枝がわずかに飛び出して苦情を受けるはめになりました。

 

その後は大変ながらも気をつけながらメンテナンスを心がけました。

 

 

住宅購入失敗記6 音のトラブル

木の枝トラブルから約半年後、息子が2歳半になった頃、床の音がうるさいと苦情がきました。

E家はどう思っていたかわかりませんが、この頃すでに私たちはE家と距離を置いていました。

車、木の枝トラブル以来、E家に対する感情は嫌悪感しかありませんでした。

そもそも建売住宅は隣家同士の距離が近いため、いろいろと我慢することが多々あります。

 

私たちにとってE家は騒音一家であり、公道よりも子供の飛び出しに気をつけなければならない程の危険走行人物になっていました。

 

とにかくE家は一日に十回近く出入りする家庭で、性格もせっかちであるために猛スピードで出入りします。

おまけに車のドアの音、降りてからの大声、ドアの音と、私たちにとってストレスの溜まる一家でした。

 

そんなE家からの音に関する苦情、そして、そもそも一軒家で床の音が隣家に響くなんて認識がなく(実際には聞こえます)、想定外の苦情でした。

音に関して我慢の連続であった私たちにとって、E家からのこの苦情は許しがたいものでした。

床の音は息子がテレビを見ながら踊っていたことが原因なのですが、この苦情により完全にE家のことが嫌いになりました。

 

住宅購入失敗記7 落ち葉のトラブル

大嫌いな一家が隣にいるのは本当にストレスが溜まります。

建売で距離が近いために常に存在感があり、その存在や音、声などのすべてに対してストレスを感じざるを得なくなります。

それでも一戸建てでの子育てを楽しみながら日々暮らしていたのですが、木の枝トラブルから約一年後の秋、落ち葉に対する苦情がきました。

 

木の枝ばかり気にしていたのですが、まさか落ち葉が隣家に落ちるなんて思ってもいなかったのですが、秋から初冬にかけての強風によって落ちていたようです。

大量の落ち葉によるトラブルはよくありますが、微量の落ち葉による苦情は隣家との関係性を物語っているかのようでした。

 

この苦情の解決方法は、木よりも高いフェンスをつける事。

不幸中の幸いなのか、このクレームによって私たちの念願でもあった目隠しフェンスを増設することができ、落ち葉が隣家に落ちることがなくなったと同時に、E家の姿を必要以上に見なくてすむようになりました。

フェンスの出費は我家の家計に大きな出費になりましたが、前々からフェンスを増設したいと思っており、フェンスを高くすることによってE家が圧迫感や採光による苦情を出してくると思っていたため単独での増設が出来ませんでした。

今回の落ち葉対策として隣家の了承のもとに増設したので、多少ストレスが軽減されました。

 

住宅購入失敗記8 衣食住

 

落ち葉のクレーム処理後は特にE家と接する機会もなく、ただただ毎日が過ぎていたわけですが、人間にとって衣食住はとても大切なことです。

そのうちの「住」に関して事あるごとに神経を使うとなると、人生そのものが色を失うかのような感覚になります。

E家からのクレームがないのは我家が気を付けているからであり、例えば常に子供の音を気にしたり、来客時の車の出し入れに必要以上に気をつけたり、まめに樹木の手入れをしたりと、当たり前のことかもしれませんが神経を使ってしまいます。

そしてそのような努力も虚しく、E家はあいかわらずドアの音がうるさい、車の出し入れがうるさく危険、外での会話がうるさいなど、私たちにとってストレスの対象であることに変わりありません。

これは双方の感覚なので、E家も我家に対して何らかのストレスが残っているのでしょうし、住宅の配置というのはとても大切であると痛感せざるを得ませんでした。

 

住宅購入失敗記9 サヨナラ隣家

少し時間軸が変わるのですが、次の住宅の売却契約を結び、引越しの日取りが決まったあとのことになります。

引越しの日取りが決まったため、挨拶周りをしました。

家を購入したら一生住むのが普通であるため、周りからはいろいろな反応がありました。

F家は私たちとE家の関係を知っていたとともに、F家もE家に対して決して良い感情を抱いていなかったため、同情と羨望の入り混じった感覚といった感じでした。

A、B、C家、そして町内会などで知り合った近所の方々に関しては、突然の話であったためにただただ驚くばかり。当然ながら住み替えの背景にある金銭面に興味深々といったところでした。

さて、問題のE家。

E家にとっても我家の引越しは突然のことであり、最初はただただ驚くばかり。

久しぶりにE家の玄関から我家を見ると、なんともいえない圧迫感があり、E家のストレスもわからなくありませんでした。

毎日玄関から出ると我家の壁と窓。狭い縦列の駐車場で車を入れ替える日々。

話を聞くと、E家もこの建売の狭さに嫌気がさしていたようで、引越しを検討したことがあったのですが、住み替えできるほどの資金力がなかったため断念したようです。

もしE家が引越ししていたならば、我家は引越すことなく経済的に非常に楽な生活をすることができたなあと思いながらも、見えない檻のような6軒並びの建売住宅から開放される喜びをかみしめました。




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